体積と面積の話

なぜ「底面積×高さ」なのか

面積は平面ですから、高さはないはずです。

それをいくら高さ分かけても体積は生まれません。

「面積」や「かける」ことの意味を理解している子ほど、腑に落ちないのかもしれません。

 

そこで、次のように考えてみます。

 

体積

体積は底面積が上に引っ張られることで出来ていくイメージを持ちます。

 

例えば、底面積が20㎠の平面を1㎝上に引っ張ります。

すると、1㎤の立方体がが20個誕生します。

 

次に、2㎝引っ張ると40個になります。

 

実際はアニメーションで見せてイメージを持たせていきますが、底面積に高さをかけた分、体積が生まれていくのがわかると思います。

 

整理します。

 

①体積の数え方も1㎤のいくつ分がベースになっていること。

②底面積の高さ分体積ができること。

この2つの考え方が出来ていればOKです。

 

 

面積

同じように、面積も直線をベースに考えていきます。(こっちが先に学習すると思いますが)

直線には長さしかなく、幅はありません。

でも、体積の時と同じようにその直線を垂直に引っ張り上げます。

すると面積が生まれてくる。

初めの直線がいわゆる「底辺」。垂直に引っ張った分の長さが「高さ」に当たります。

底辺の高さ分で面積ができるので、長方形の面積=底辺×高さ で求められます。

 

教科書では・・・

高さ1㎝の四角柱の体積を表す数と、底面積が等しいということを、直方体の公式と四角柱の公式の言葉を言い換えることでつなげています。

 

確かにそうなっていますが、起きている現象を違う角度から説得しようとしているという感じがします。国語の入試問題とかで4つ選択肢があって、AとBとCの3つは明らかに違うから答えはDであるみたいな感じです。Dの正しさは説明できていない。

 

底面積×高さ で体積が求められることを納得させたいです。

これができれば三角柱でも円柱でも、とりあえず四角柱にして確かめることが出来ます。

不規則な立体も角柱と考えて、底面積×高さでいけます。

あとは、「底面積を見つける」その時の「高さを見つける」ができれば、計算してどんな角柱でも求められます。